風呂屋のオヤジの番台ブログ

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子供に甘いのは

 店の玄関に子供の靴が3足脱ぎっぱなしになっている。

 そして大人のサンダルが一つ。

 「あ〜あ、だらしがねえなあ」

 アタシャその履物を下駄箱にしまった。後刻、当然湯上がりで出てきた親子がキョロキョロとする。アタシャ玄関に出向いて説明だ。

 「脱ぎっぱなしだとねえ、いたずらされちゃうんだな。だから履き物はかならず下駄箱へ入れなきゃだめだ」

 子供は聞くともなく聞いている。しかし父親であろう40前後の男性はフン!と言わんばかりに無言で
サンダルを突っかけて表へ出ていった。ウルサイよといった感じでもある。アタシャ何となく憮然としちゃったよ。

 ついでに、もひとつ憮然を書こう。小学生の男の子が湯船でバシャバシャと騒いでいる。子供は家庭風呂のせせこましい所から広い銭湯へ来ると騒ぎたくもなろう。しかし野放図はいけない。アタシャこんな時一喝する

 「コラァップールじゃないんだ、静かに入れッ」

 これが定番。しかし、父親が一緒でもこの光景は変わらないんだから困るよ。アタシの怒声にもシャワーを使いながら知らん顔の半ベエだからねえ。この親も40前後だが、おそらくウルサイ風呂屋のオヤジだぐらいにしか思わねえんだろうな。困ったご時世よ。

 さて、もう一つ、ついでといこうか。アタシね、フロントで子供に玩具を貸しているんだ。「子供にとって、楽しくなければお風呂じゃない」っていう寸法でね。まあ玩具といったってバケツやジョーロの類なんだが、子供は一つでも多く持っていこうとする。ここで親の反応がでる。

 「いっぱい借りてきな」

 とにこにこ見ている親もいれば、

 「一つでいいんだ、みんなが使うんだから」

 と毅然という親。アタシャこんな毅然たる親を見るといいなあと思っちゃう。

 オヤジよう、この話し、前にも読んだことがあるぜ。そうかあ、最近は書いた後から忘れっちまうんでね。まあいいじゃない。眼ぇつぶって読んでよ。

 じゃあ、ここからちょいと硬い話に参ろう。新聞記事である。数日前の社会面の一面にアタシにとっちゃ仰天するような記事が出ていたんだ。「理不尽な親 学校苦慮」の大きな見出し」にサブタイトルが「うちの子に掃除させるな ・トラブル相手 転校させろ」である。そして「親の要求や抗議の例」として なんとまあこんなことが載っていたんだ。ほんの一例を書くと、

 ◇うちの子には自宅で掃除をさせないので、学校でもさせないでほしい。

 ◇子供同士のささいなトラブルなのに「相手の子供を転校させてほしい」と要求。

 ◇学力不足の中学生に小学生の問題を解かせると「子供のプライドが傷付けられた」

 ◇気にいらない教師の悪口を子供たちに触れ回る。

 などなどなど。

 イヤハヤ、タマゲタ親が多いんだねえ。アタシらの子供の頃は先生の力は絶大だったがなあ。これじゃあ先生もたまったもんじゃない。そこで教育委員会も厳然と?いや今日ビの時代じゃおっかなびっくりかな、立ち上がったようだその後の新聞には「モラル低下 冊子で指導・子育ての前に親育て」の記事が
出ていた。

 当然だよねえ。冊子の概要は

 「支払能力があるのに子供の給食費を滞納するなどのモラルの低下を保護者に反省してもらおうと、山梨県教育委員会は、保護者を指導する内容の冊子『親』学習プログラムを作る……として子育ての知識だけでなく『親としてどうあるべきか』というモラルの問題も盛り込むことになった……」

 さらに違う新聞では

 「子供を見れば親が分かる」からいじめの陰湿化や犯罪の凶悪化が問題であれば、まず親である大人から変わらなければならない……。」

 とも書いてある。何にしても「親」である。

 アタシャ、浴場広報誌「1010」などに「子供の躾は学校などではなく、100%親である。」などとエラソーに書いてきたけど「子育ての前に親育て」なんて、まさにわが意を得たりだ。最後にまた格言を引っ張り出してこのブログを締めくくろうか。

 「親の甘茶は毒になる」ってね−−。






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