新聞記者さんがねえ
どうした風の吹き回しか、ここんところ立て続けに新聞社の記者さんが取材に見えられた。
そういえば以前も単行本を出版したときに数社の記者さんから同じような主旨で取材を受けましたっけね。銭湯のオヤジが「番台ブログを書いてるのがおもしろい」ということなんですな。
アタシね、パソコンだのホームページなどに興味がなかったんだけど、出版社の人が浴場広報誌「1010」に連載している「風呂屋のオヤジのフロント日記」的なものを書いてほしいということから、フロントでのお客さんとのあれこれを書いては出版社に送っていたんだけど、それが出版社と浴場組合のホームページにのっていたんでまあ話題になったらしいんですな。
ということで取材の模様に入ろう。最初に見えた方は「朝日新聞社・東部支局長」という名刺を出されてあれこれ聞いてきましたねえ。練達な記者さんという感じで、写真も撮ったりしていたんだけど、それが朝刊に大きく出ていたんですよ。
「シャレた番台ブログ好評、客とのやりとり軽妙に」
の見出しでアタシがワープロを叩いている写真に(相変わらず写真を見るとテメエのジジ臭さにガッカリしますけどね)倅がフロントに座っている写真が大きく出てんですよ。「東京川の手」というコーナーの半分以上を使ってね。望外の扱いですな。ちょいと気恥ずかしいけどその一部を書かせてもらいましょうか。
【下町の銭湯の主人が、やってくるお客さんとのやりとりなどを記したブログがある。題は
「風呂屋のオヤジの番台ブログ」。50年以上も湯屋として生きてきた主人の番台を通してみる人間観察がほぼ毎日、更新され「軽妙洒脱に嫌味なく書かれている」
と好評だ】
ちょいとホメ過ぎの感じもするけどねえ。
続いてはそれから2週間ほどをおいて今度は産経新聞社の方がみえたんですな。中年の記者さんだったけど出された名刺には「産経新聞社・東京本社論説委員室・論説委員」となっていたんで、ホホウ、風呂屋のオヤジごときになんとまあいかめしい記者さんがお見えになったんだろと、訝しい気持ちも少々あったけどね。論説委員さんが言いましたな「毎日コラムを書いているんだけど一度、銭湯のことを書いてみたくってね」と。
そして送ってもらった新聞には一面のコラム「産経抄」にアタシのことが載ってるじゃない。いや少々驚きましたな。だってね、下町の銭湯ニュー−スなんていやあ「江東版。墨東版」的なコーナーで扱うのが通説ですもんねえ。それが一面の社説?のようなコラムですもんねえ。
さて、風呂屋のオヤジが新聞に出た、となりゃあお客さんの反応は結構なもんですよね。「オヤジさん、載ってたねえ」「ダンナさん、新聞見たわよ」と程々の話題になりますなあ。おかげで営業的にも悪くありませんよね。記者さん、楽しく書いてもらい感謝です。
そしてそしてです。当湯(うち)のインテリさんとお呼びしているW大出の78才のダンナがなんと「産経抄」を拡大コピーしてお持ちになってくれたんだ。
「産経新聞の一面に載るなんて全国的でスゴイことなんだ。これをそこに張っておきなさいよ」
と言う。
「でも、気恥ずかしいですね」
「そんなことあはない全国的なことなんだから」
とまた全国的を出された。ウ〜ン、ゼンコクテキですかあ。じゃ張り出しますか、とフロント前の掲示板にセロテープでとめたんだが、アタシャ内心「下町のミーハー的なおじちゃんおばちゃんが読むわけねえだろ」と思っていたんだがね。ところがこれが意外に?見てくれるんですな。後日、60程のおばちゃんが読んでいる姿をちょうど見たインテリさん。
「見る人はちゃんと読むもんだよ」
どうだッ、あたしの見識は間違いないだろ、と言わんばかり。いや恐れ入りました。ゼンコク的でしたね−−。






