会話が少なくなったねえ
最近、見えるようになった30代の男性だが、来る度に携帯電話で話しながら入ってくる。今日もそう。しかしいつもならロビーで一応ケータイを切るんだが今日は違った。ケータイで喋りながらフロント前に立ち料金を払われる。電話をアゴと肩の間にはさんで430円の小銭をポトンポトンとカウンターに置く、その間電話での会話は続けたままである。当然アタシの「いらっしゃい!」の言葉は耳に入らない。料金を払うとそのままの格好で喋りながら脱衣場へ向かった−−。
携帯電話全盛のご時世だから、電話を掛けながらやってくる人は多い。脱衣場でもチリリンのモシモシと頻繁にやっている。しかしねえ、入浴料を払いながらケータイを放さなかったヒトは初めてだ。
これ、どういうことなんだろう?。「この男性は食事ん時も箸を持ちながらケータイを使ってんじゃないか」なんて思っちゃう。そんなに忙しいとは到底思えないし、これは現代に蔓延している携帯電話依存症といわれる類なのかな。このような行動は今日ビの若い人にとって別段珍しい振舞ではなく、相手に対して失敬だとも思わないんだろうねえ。
しかしこのヒトね、これだけケータイ相手に喋っているのに、普段の挨拶、会話がまるっきりないヒトでもあるんだよな。アタシのときどき言う「暑いね、寒いね」の挨拶にもほとんど返事がない。黙ってゼニだけポイッと払い通り過ぎる。反応がないからっていちいち文句をいう筋合いのものでもないがフロントとしてはなんとなく味気無い。もっともゼニも払わずに無言で素通りされたんではそれこそ味気なく「モシモーシ」となっちゃいますがね。
先日の朝日新聞の取材で記者さんが「お客さん気質で変わったと感じることは?」という質問があったんだが、アタシャ第一に「会話が少なくなった」ことをあげたんだ。これは昨今の老若双方に当てはまるが、やはり若い人に多いなあ。高齢者の方でも無反応な人もいるが、大方はそれなりにご挨拶をされる。若い人にもきちんと、それこそ歯切れよく挨拶をする人もいるんだが、どちらかといえば挨拶が苦手、あるいは面倒臭いという人が多いようですなあ。アタシャ、若者がきちんと挨拶をすると、それがたった一言か二言でも「オッいいなあ……」と嬉しくなっちゃう。
こと銭湯に限らず、世間から会話がどんどん少なくなっていくことは、一つに家庭の日常生活での影響も多分にあるよう気がする。例えば、少子化でマンション住まいの家庭では隣近所のお付き合いなども無縁であり、他人と接する機会が希薄になる傾向が強い、だから普段の生活そのものに会話が少なくなっているんでしょうなあ。
そのほかにも会話が少なくなっていく要因は様々にあるんだろうが、一介の風呂屋のオヤジがエラソーに喋ってもはじまらないからこの辺で止めときましょう。
何にしても銭湯は触れ合い、温もりの空間である。のんびり・ゆったりと湯を楽しみ、他愛のないお喋りでくつろいでもらいたいと、いつもいつも願っているんですけどねえ−−。気軽に「コンチワァ(今日わあ)!」と言いましょうや。







コメント
会話、特に世間話ができる男性が少なくなっているように思います。仕事の話になると能弁になる方が、その他になると寡黙に。
どうでしょうか? それならば、就職試験で男性は40代奥様と女性は小学校4年くらいの男の子と30分会話が続けれるか試すというのは
??
投稿者: フーテンの虎 | 2006年06月29日 15:48