風呂屋のオヤジの番台ブログ

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湯処・語らい亭

 墨田区ではね、浴場組合とタイアップしての高齢者事業として、毎週金曜日の「敬老にこにこ入浴デー」と並んで「湯処・語らい亭」という行事もやってんだ。

 開店前の銭湯の脱衣場を利用してボランティアの人達が出演する講習会…いや寄席的な集いかな。各浴場で月に一回 敬老入浴日の行われる金曜日に開催して、終わるとそのままお風呂を楽しんでもらうという趣向なんだ。健康の話、相撲甚句、民謡と三味線、銭太鼓、さらにはカッポレからハワイアンのフラダンスなどなど芸達者なボランティアの人達が熱演する一時は高齢者の方々に大好評なんだよね。

 そこで今回の「語らい亭」なんだけど「みんなで千代紙細工を楽しもう」という企画なんだ。80余才の女のセンセイが、新聞のチラシなどの古紙を使って鯉のぼり、ヒナ人形などの作り方をコーチしながら折り紙の面白さを知ってもらおうという寸法なんだ。そしてこの催しはお茶を飲み茶菓子をつまみながら行われるんで100円のお茶菓子代という会費制で、前もって申込をするシステムになってんだな。で、企画が決まるとポスターを掲示して「サアいらっしゃい!」とやるんだ。

 というイントロで本題に入るけど、ハア、前置きが長過ぎるって?。まあそう言いなさんな。物事は順を追っていかなきゃあ理解されませんがな。

 いつも開店早々にお見えになる80近いだろうというおばちゃんが、湯上がりにフロント前に張ってある「語らい亭」のポスターを眺めている。アタシャちょいと声を掛けた。「千代紙細工なんで、ヒマがあったら来ませんか?」。ところがおばちゃんアタシを振り向いてこうおしゃったよ。「あたしね、こんな千代紙とかお習字を教えていたのよ」。ホホウ、教えて…ねえ。おばちゃん、アタシの声に今度はカウンターの前へ寄ってきてさらにご説明だ。

「あたしねえ、昔は学校の教師をやっていて、習字は院展にも入って表彰されたことが何回もあったのよ。そのほか絵や手芸に××も教えていたし……」。ウーン、こりゃあスゲエ。ちょいと肥り気味のお身体にメガネをかけたまあお年相応なお顔で一見下町のおばちゃんという雰囲気なんだが、どうして知性派なんですなあ。

 書道は師範で院展にも入選するし、絵画も得意で手芸も教えていたし…かあ。スゲエな。これは女性だから文武両道とは言わないし武芸百般とも言わない。え〜と、こういう人を表現する場合どんな形容詞がいいんだろ。ウーム、スーパーおばちゃんだな。当湯では指折りのインテリさんということになるかな。人はホント見かけで判断できませんなあ。なにイッ、風呂屋のオヤジだけは見かけ通りのジイさんだって?。

オイオイ−−。






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